京アニ放火 生存者、壁伝いに脱出 避難行動の全容判明

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解体作業の準備が進む京都アニメーションの第1スタジオ=京都市伏見区

解体作業の準備が進む京都アニメーションの第1スタジオ=京都市伏見区

 京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ、本社・京都府宇治市)の第1スタジオで起きた放火殺人事件で、京都市消防局が生存者から聞き取った避難行動の全容を取りまとめ、23日、市議会で報告した。「呼吸がしたい」と窓を開け、外壁のわずかな出っ張りを見つけて生還した人がいたり、最後に脱出した人は出火から約7分後だったりしたことが判明。すさまじい火災の中で逃げ出すことがいかに困難だったかが、浮かび上がった。

 事件は7月18日午前10時半ごろ発生。青葉真司容疑者(41)=殺人容疑などで逮捕状=が侵入し、らせん階段付近にガソリンをまいた後に1階部分で爆発が起こり、鉄筋コンクリート3階建てが全焼した。出火当時スタジオには70人がいて、36人が死亡して33人が重軽傷を負った。1人はけががなかった。

 調査結果などによると、避難が始まったのは出火推定時刻(午前10時31分ごろ)の数秒後。約1分半後までの間に、1階の玄関から5人(のちに3人が死亡)、1階東側の窓から1人が避難した。

 出火約1分半後~約5分後にかけては、2階にいた20人と3階から下りてきた5人の計25人が、らせん階段から遠い2階東側のベランダから順次、飛び降りて避難。25人はベランダの3つの窓からそれぞれ屋外に飛び降りたという。

 最後の避難は出火から約7分後。1階女子トイレに逃げ込んだ3人だった。玄関から侵入した青葉容疑者への恐怖心からトイレのドアを閉めていたため、トイレ内への火や煙の侵入が防がれたとみられ、3人は屋外にいた人がトイレの窓の格子を外して救出した。

 このうち1人はらせん階段付近に座っていたが、青葉容疑者がガソリンをまいたあと、すぐにその場から離れていたという。

 一方、3階は出火時に27人がいたが脱出できたのは7人。6人は3階から2階に下り、2階のベランダや窓から避難した。

 残る1人は避難開始が遅れ、ほかの社員と一緒に避難することを断念。だが、室内に煙が充満する中、息が苦しくなってしゃがみ込んだところ、うっすらとした光を発見。建物西側にある窓からの光で、呼吸をしたい一心でこの窓に近づき、外を確認したところ、外壁の出っ張りを見つけた。そして、わずかな出っ張りを頼りに壁沿いに移動し、建物にかけられたはしごで避難した。

 また、3階から屋上への階段では20人が折り重なるように倒れているのが見つかり、死亡が確認された。

 市消防局は今回の調査結果を基に、年度内にも大規模火災時の避難行動指針を策定する。

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