秋元議員逮捕、収賄容疑は17年ぶり 相次ぐ大型事件摘発





秋元司衆院議員の事務所からダンボール箱を運び出す捜査関係者ら=19日午後、東京都江東区(宮崎瑞穂撮影)

 中国企業から現金数百万円を受け取ったとして、秋元司衆院議員(48)が25日、東京地検特捜部に収賄容疑で逮捕された。特捜部が現職の国会議員を逮捕するのは、平成22年1月に小沢一郎衆院議員の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反事件で逮捕された石川知裕衆院議員(当時)以来、約10年ぶり。収賄容疑では鈴木宗男氏以来、17年ぶりで、久々の本格的な政界捜査となる。

 陸山会事件をめぐっては、平成16年に購入した土地代金の支出を17年の政治資金収支報告書に記載したなどとして、22年1月、政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で、元秘書で当時衆院議員だった石川氏ら3人が逮捕、起訴された。いずれも有罪判決が確定。小沢氏は不起訴後に検察審査会により強制起訴されたが、無罪が確定した。

 衆院議員だった鈴木氏は14年6月、後援企業2社から計1100万円を受け取ったなどとしてあっせん収賄や受託収賄などで逮捕、起訴され、懲役2年、追徴金1100万円の実刑判決が確定した。

 かつてロッキード事件やリクルート事件など政官界の権力腐敗を次々に摘発し、「最強の捜査機関」といわれた東京地検特捜部は22年の大阪地検特捜部検事による証拠改竄(かいざん)事件などの不祥事の影響で長く低迷していた。

 だが、29年9月に森本宏特捜部長が就任して以降、リニア中央新幹線建設工事をめぐるゼネコン大手4社による談合や文部科学省汚職、日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告をめぐる事件など、大型事件の摘発が相次いでいる。



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