東京・青梅殺害事件で男ら2人を逮捕 警視庁 「1億円」ジュラルミンケースも中身は10万円程度か



 頭から血を流した男性が見つかった住宅(奥)と付近を警戒する警察官=12月14日午後、東京都青梅市

 東京都青梅市成木の民家で住人の無職、小川和男さん(67)が頭を殴られて殺害された事件で、警視庁青梅署捜査本部は27日、強盗殺人と住居侵入の疑いで、ともに住居・職業不詳のハンイルイン容疑者(31)=韓国籍=と野村俊希容疑者(25)を逮捕した。捜査本部は2人の認否を明らかにしていない。捜査本部は実行犯グループには他に少なくとも1人いたとみて、行方を追っている。

 小川さんは近隣住民や知人に対して、多額の現金を所有していると説明し、「1億円が入っている」などとジュラルミンケースを見せたこともあった。捜査本部はこうした情報を入手したハン容疑者らが小川さんを襲撃したとみて、動機の解明を進める。

 両容疑者は最近まで勤務していた京都市内の建設会社で同僚だった。小川さんとは直接の面識はなかったとみられる。小川さん宅付近の防犯カメラ画像などから、両容疑者が事件前、路線バスを使って小川さん宅に向かっていたことが判明した。捜査本部は事件後、防犯カメラに写っていた不審車両で逃走した疑いがあるとみている。

 小川さんは14日午前1時55分ごろ、「泥棒に入られたようだ」と110番通報。犯人の男について小太りの中年で、青いジャンパーと白い帽子、マスク姿だったと説明し、通報の約3分後には付近路上でマスクをつけた黒ずくめの男が携帯電話を使用しながら歩く様子が防犯カメラに写っていた。捜査本部は両容疑者とは別の人物とみている。

 逮捕容疑は14日、金品を奪う目的で小川さん宅に玄関ドアから侵入し、抵抗した小川さんの頭部を殴って頭蓋骨の粉砕骨折を負わせるなどして殺害したとしている。金品の被害は確認されておらず、凶器は見つかっていない。

 現金が入ったジュラルミンケースは事件後、手つかずの状態で現場の母屋と隣接した敷地内の建物で見つかった。ケースには帯封付きの現金が入っていたものの、上げ底になっており、紙幣以外の紙も入れられて、現金総額は10万円程度だったという。



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