10年後に東京を「世界一」に 都が戦略ビジョン





「未来の東京」戦略ビジョンのポイント

 東京都は27日、2040(令和22)年代の東京の将来像を展望し、2030年までに取り組む課題や目標数値を列挙した「『未来の東京』戦略ビジョン」を発表した。高度なデジタル社会を想定した上で、防災力を向上し、世界の都市ランキング(経済分野)では1位にすることを目標にした。

 都は10年後に向けて20の戦略を用意した。その第一は「子供の笑顔のための戦略」。男性の育児休暇取得率を16・6%(平成30年)から令和12年に90%台に向上させたり、公園や遊び場などを増やしたりする。

 1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率は、平成28年に1・24と全国最下位。それを2・07に上げるために、「チーム2・07」プロジェクトも立ち上げる。

 働き方も変える。会社から離れて自宅などで働く「テレワーク」を推進し、令和22年には「出社は週1日」になるとした上で、12年までに都内の企業でテレワークを70%導入する。共生社会の実現のため、障害者雇用を4万人増やす。

 防災面では、環状7号線の内側エリアでまず、災害の際に倒れて道を塞ぐことを防ぐための都道無電柱化を実現する。水害を緩和して水をため込む「調整池」を110万立方メートルの規模で新規に設置する。

 森ビル系のシンクタンク、森記念財団都市戦略研究所(港区)が発表した今年の世界の都市ランキング(経済分野)では、東京はニューヨーク、ロンドン、北京に次ぐ4位だった。魅力的なビジネス拠点をつくることで世界1位を狙い、国際金融センターでもアジア首位(2019年は4位)を目指す。



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