米国がイラク国内などのイスラム教シーア派武装組織の拠点を空爆したことを受け、首都バグダッドの米大使館周辺に31日、群衆が集まり、抗議活動を行った。シーア派支持者ら数十人が大使館を襲撃し、施設の一部を破壊した。AP通信などが報じた。
シーア派の支持者らは車で大使館施設の出入り口を破壊、施設内からは煙が上がった。大使館周辺に集まった群衆の多くは民兵の制服姿だった。
米国防総省は29日、イラク北部の基地が攻撃を受けて複数の米国人が死傷したことへの報復措置として、武装組織「神の党旅団(カタイブ・ヒズボラ)」のイラクとシリアの拠点に空爆したと発表。同組織はイラン革命防衛隊の支援を受けているとされ、米政府がテロ組織に指定していた。この空爆で少なくとも25人の戦闘員が死亡した。(共同)