「正面突破」連呼…焦る金正恩氏 対米・制裁、打つ手なく

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昨年12月28日から31日まで平壌の朝鮮労働党中央委員会本部庁舎で行われた朝鮮労働党中央委員会第7期第5回総会を指導する金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

昨年12月28日から31日まで平壌の朝鮮労働党中央委員会本部庁舎で行われた朝鮮労働党中央委員会第7期第5回総会を指導する金正恩朝鮮労働党委員長(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

 「制裁圧迫を無力化させ、社会主義建設の新たな活路を切り開くための正面突破戦を強行すべきだ」-。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は党中央委員会総会でこう訴えた。「正面突破」という言葉を実に20回以上も連呼。威勢の良い掛け声の裏には、対米交渉が行き詰まり、国際社会の制裁で経済建設も思うように進まない焦りがにじむ。

 金氏は総会で「米国の本心」は「制裁を維持してわれわれの力を消耗させようとするものだ」と発言。「われわれは破廉恥な米国が対話を不純な目的実現に悪用することを絶対に認めず、人民が受けた苦痛と抑えられた発展の代価を受け取るための衝撃的な実際行動に移る」と主張した。

 その上で「国家安全のため必須の戦略兵器開発を進めていく」と宣言。核兵器を指す戦略兵器の開発を打ち出し、トランプ米大統領が米朝対話の成果として誇ってきた、米本土を標的とする大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射中止を白紙化させると示唆し、米側に姿勢の転換を迫った。

 ICBM発射中止は2018年の総会の決定書に盛り込まれた。だが、今回の決定書には中止撤回は明示されなかった。金氏がトランプ氏を直接非難することもなかった。総会の期間を対米交渉期限とした年末ぎりぎりに設定したのも、金氏がそれほど米朝首脳間の良好な関係に懸け、トランプ氏の態度変化に期待していたことを物語っている。

 金氏は「経済建設に有利な対外環境が切実に必要」と経済建設には外交の好転が不可欠なことを認めつつ「尊厳を売り渡すことはできない」として、国民に制裁に耐え抜くよう求めた。

 「正面突破戦での基本は経済戦線だ」と指摘しながら「国家経済は発展の勢いが回復せず、国の状況が目に見えるほどには良くなっていない。重要課題を解決するための国家の統制力が微弱だ」と経済の現状を深刻に受け止め、幹部らを叱責。経済の司令部である内閣を中心とした体制を強化するようにも命じている。

 金氏は「米国が時間を引き延ばすほど、強大になった共和国(北朝鮮)の威力の前に打つ手なしでやられざるを得ない」とも主張した。だが、年末4日間の開催という異例の総会で語った現状認識は、最重要課題の経済建設で、対米関係が好転せず、制裁が続く限り、打つ手がない現実を自ら認めたのに等しいようだ。

 (ソウル 桜井紀雄)

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