ゴーン氏の記者会見が米国で不評  スクリーンの資料は文字が小さく読めず

日産前会長で被告となったCarlos Ghosn氏の記者会見については、想定されていた内容とは異なるものとなりました。各国で起訴される動きが出始めていることを受けてか、自身が公正だと思う国で裁判を受けたい意思を明確にしました。ところが会見中に提示された資料は文字が小さく、ほとんど誰にも読めなかったと米紙のNew York Timesが皮肉を交えて報道しています。

Carlos Ghosn, Mum on Tokyo Escape, Unleashes a Rambling Defense
In Beirut, the fugitive ex-Nissan chairman made his first public comments since he fled Japan at news conference and in an interview with The New York Times.
Jan. 8, 2020

BEIRUT, Lebanon – It was part corporate presentation, part legal defense, part rambling tirade.

For more than two hours on Wednesday, Carlos Ghosn, the former Nissan executive who fled house arrest in Japan and surfaced in Lebanon last month, launched an impassioned defense of his decision to escape, portraying himself as the victim of a rigged justice system and a corporate coup by disloyal underlings.

He treated the conference as a boardroom.

Mr. Ghosn began his speech as if he were giving a corporate presentation, promising a point-by-point defense and projecting documents onto a screen.

He outlined the minutiae of the case against him and discussed specific emails and statements to prosecutors, complete with a presentation of documents to support his argument. But there was a problem: The text was too small for anyone in the room to read.

He noted that both of his companies had fared worse without him. “By the way, the market cap decrease of Nissan is more than $10 billion,” he said. “By the way, Renault is not better. … The market cap of Renault went down by more than $5 billion.”

“As a shareholder of Nissan, I say, ‘Who is protecting me?’” he said.

https://www.nytimes.com/2020/01/08/business/carlos-ghosn-beirut.html

Ghosn氏が慣れたやり方での記者会見を実施
ゴーン被告の件も英語記事を探す必要があるのか…。

こちらの記事は日本の報道機関でも紹介されていた内容です。日産前会長で被告となったCarlos Ghosn氏の記者会見についてはこちらの動画を参照してください。

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CNBCなら動画の埋め込みもOKと。我々のコンテンツの幅もこれで広がりそうだね。

ゴーン被告は、いつからお母さんになったんですか?記事タイトルに、そう書いてあるんですけど・・・。

そこは皮肉的な表現だろうね。記事全体が皮肉に満ちあふれている印象だ。というかこれ企業のプレゼンテーションだなまさに。

そうですね。Ghosn氏が最もなじんだやり方での記者会見ということになるかと思います。世界各国からどう受け止められているかは断言はできませんが、賛否両論と言えるかと思います。

英語の訛りが激しいな…。音声も反響しまくってるせいか聞こえにくい。せめてもう少しゆっくりと明確に話してくれればいいんだが。

黒井さんは、聞き取れなかったんですか?ボクは、意外と分かりました!

まじで?

音声だけなら、多分ガーディアンの方が聞き取りやすいです!1時間しかないので、どの部分をカットしたのかは分からないんですけど・・・。

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だな。CNBCの動画のせいだった。まあこれも企業のプレゼンテーションの域を出ていない気はするけどね。そしてスクリーンに映し出された文字が小さすぎるという話かwww

何の資料だか、確かに読めないですよね・・・。文字が小さいというより、画質が悪過ぎて判別ができないです。

こういう配布資料とプレゼン資料の区別がついてない現象は日本企業あるあるだと思う。よくも悪くもゴーン被告は日本企業の文化にどっぷりと浸かってしまったのかもね。日本式のプレゼン術に染まったゴーン被告が日本の司法を批判するということ自体が皮肉だと思う。

自身が公平と考える国での裁判を受けたいとGhosn氏
New York Timesの記事にも書かれているように、Ghosn氏は自身が望ましいと考える国での裁判を受けることを希望しているようです。該当部分のみを引用します。

He added: “I would be willing to stand trial anywhere where I think I could have a fair trial.”

つまりゴーン被告にとって日本では公平な裁判は受けられる国じゃないと。ところでゴーン被告はトルコでも刑事告発されたし、フランスでも裁判を受けるべきと言われていることは理解してるんだろうか?

Ghosn氏がレバノンを滞在先に選んだ理由になるかと思います。レバノンの司法は日本やトルコ、フランスよりも公平であるとGhosn氏が考えている可能性が高いです。

なるほどww 関係ないけど“Ghosn”って書かれるとうっかり“ゴスン”と読んでしまいそうになる。ゴスン、ゴスンってな。

黒井さん、この前のnoteと言ってる事が全然違います!

関係ない話になるが、noteの書き下ろし記事第1号は売り切れ御免となった。想定よりも早く4日で売り切れた。読み逃した読者には残念なお知らせだが、増刷の予定はない。早い者勝ちだということを理解して次からは留意してほしい。

シビア過ぎます! ホントに採算度外視なんですね・・・。

該当の記述についてより詳しく解説された日本語の記事はこちらになります。可能であれば原文のBloombergにも目を通してください。

「カルロス・ゴーンの特殊な司法観」を米国人コラムニストが皮肉に語る【海外の反応】
1/9(木) 21:37配信 クーリエ・ジャポン

カルロス・ゴーンの特殊な司法観

 「記者会見では、ぜひ例の黒の大型ケースを使って脱出の手口を実演してほしいと願っていたが、そんな場面はなかった。記者会見は退屈だった。脱出の手立てに関する一連の質問はすべてはぐらかされた。世の分別ある人たちの関心を引いていたのは、ひとえにその脱出の手立てだけだったというのに」

 日産自動車元会長カルロス・ゴーンが1月8日に開いた記者会見についてそうコラムに書いたのは、米経済メディア「ブルームバーグ」のマット・レヴィーンだ。

 しかしそんな退屈な記者会見のなかで、ひとつだけ興味深く感じられたことがあったとレヴィーンは書いている。それはゴーンの刑事司法制度に対する考え方だ。刑事司法制度とは自分の判断で受け入れたり拒否したりできるものという、きわめて特殊な考え方をしているとレヴィーンは分析する。

 ゴーンは記者会見で次のように語った。

「私は最も基本的な人道の原則に反する(日本の)司法制度を白日のもとにさらすためにここに来た」
「私への嫌疑は間違っており、そもそも逮捕される筋合いなどなかった」
「公平な裁判を受けられると思える国があれば、(その国で裁判を受けるのにやぶさかではない。日本では公平な裁判を期待できなかった)」

 つまり、ある国の刑事司法制度を公平だと思えば刑事裁判を受けるが、不公平だと思えば受けない──それがゴーンの司法観なのだ。

黒の大箱と共に現れ、共に去りぬ?

 では、仮にゴーンが日本以外の国で裁判を受けることにしたら、どんなことが起きるのだろうか。レヴィーンは次のように想像を膨らませる。

 「ゴーンの手元には、公平な司法制度を持つ国のリストがあるのだろうか。あるとしたら、どの国が載っているのだろうか。

 仮に裁判を受けるとしたら、ゴーンは事前に裁判のルールを交渉しようとするのだろうか。自分が公平だと思うルールを一国の司法制度にごり押しする絶対的な権利がゴーンにはあるのだろうか」

(以下略)

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200109-00000003-courrier-int

この記事無茶苦茶面白いな!1つだけ突っ込んでおきたいんだけど、ゴーン被告はすでに箱は持ってないと思う。なぜって?そりゃ分かるだろ。noteにも書いたけど。

確かに・・・。戸締りさんによれば、動かせるお金もほとんどないし、レバノンからも出国禁止になりましたよね?

それな。これで4つあるパスポートすべてが没収されることになるんだ。レバノン検察がゴーン被告を逮捕するかどうかは分からないけど、まあ想定通りの展開だね。

Ghosn氏が不法出国に踏み切った背景について
この記事な。今回は多くの記事を引用したから、早めにネットユーザーの反応を見ようか。

レバノン当局、ゴーン被告に渡航禁止令 仏旅券没収=司法筋
1/9(木) 19:56配信 ロイター

 [ベイルート 9日 ロイター] – レバノンの検察当局は9日、日産自動車<7201.T>前会長のカルロス・ゴーン被告(65)に渡航禁止令を出した。司法筋が明らかにした。

 ゴーン被告を巡っては、日本の要請で国際刑事警察機構(ICPO)が国際手配しており、レバノン当局が聴取を実施。当局はまた日本に対し、ゴーン被告の捜査資料を提出するよう要請した。捜査資料が届くまで同被告への追加聴取は行わないという。
・・・

 関係者らによると、ゴーン被告は渡航禁止を受け、居住地の定期連絡やフランス旅券(パスポート)の提出が求められる。同被告は前日の会見でレバノンに長期滞在する意向を表明している。ある関係者は、弁護団が被告にレバノンで裁判を受けるよう説得していると明かした。
・・・

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200109-00000088-reut-asia

ネットユーザーのMAさんは、レバノン検察とゴーン被告は取引してるのでは、そのうち海外に逃がすのかも、と言ってます!元経営者とは思えない恨み節ばかりだった(SHさん)、レバノン国内に閉じ込めたいのかも(M0さん)、身ぐるみ剥がされてしまうのでは(UPさん)、という雰囲気でした。

なるほど。レバノンに閉じ込める説とレバノンから秘密裏に逃がす説がぶつかってる感じだね。まあ他に渡航先がないし、そもそもレバノン国外でパスポートを保有せずに生活できるはずがないから俺はこれで終わりだと思うがな。

クーリエジャパンの方は、記事以上に面白い書き込みがありませんでした・・・。大手ネットサイトのコメントって、皮肉は全然ないですよね?

外交の天才とか経済の天才という書き込みは皮肉の類だがな。ワトソン君は皮肉と認識してないのかもしれないが。

ええっ?それは皮肉じゃなくて、本音だと思います!みんなムン大統領の事を本気で信じてて、理想の大統領だと思ってるんです!

それとクーリエジャ“ポ”ンな。フランス語読みだ。どうでもいいけど。

ゴーン被告は、ホントにこのままレバノンで過ごすんでしょうか?

それほどまでに日本での収監生活が過酷なものだったのかもね。クリスマスを妻と共に過ごせなかったというのは確かに辛いと思う。ゴーン被告も裁判を日本で受ける気でいたが、日程が引き延ばされたことで不法出国を決意したとどこかの記事で見た。

まあそうは言っても刑務所とは過酷なものだし、それだけの罪を犯してきたからにはどこかで償わなくてはいけないはずだ。レバノンであろうと収監は免れないかもしれない。

それでも、日本よりレバノンの方がいいんですね・・・。

ちょっとゴーン被告に同情してない?まあいいや。これでひと段落ついて報道も消えていくだろうし、俺はもうこの件は追いかけないことにする。継続調査はワトソン君にお願いしたい。

分かりました!日本のツイッターで、ゴーン被告の不法出国に賛成した人と、反対した人のリストを作ろうと思ってます。面白い記事になりそうですよね?

それはさすがにやめてくれwww