新年度から新たに設ける市民サービス窓口の専門職員募集を、「お役所仕事卒業」を掲げて窓口業務の改革を進めている大阪府寝屋川市が始めた。市が用意した質問に答える応募用動画を送ることが、1次試験の面接を兼ねている。応募締め切りは30日。市によると、自治体の採用試験で動画による面接を行うのは全国でも珍しいという。
市は4月1日から窓口業務改革を実施する方針。開庁時間を午前8時から午後8時までの12時間に延長することに加え、窓口での接客技術向上を目指して専門職員15人の採用を決めている。
今回の試験で採用するのは、そのうち12人の予定。応募条件は18歳以上の男女で、接客業などの経験の有無ではなく、質の高いサービスが行える資質があるかが評価の基準となる。全国どこからでも同じ手間で応募できるのも特徴。まず任期付き職員として採用されるが、正規職員への登用も想定されている。
今回の枠以外の3人は、「窓口専門部門」で指導役も務めるリーダーとして採用する計画。接客業の管理職経験者を対象に、すでに選考が進められている。
応募動画は、市のホームページから専用サイトに登録し、複数の質問に対してそれぞれ1~3分程度で回答するところを、パソコンかスマートフォンで撮影する。自分で納得するまで撮り直し可能。完成した動画をインターネットで送信すれば、応募手続きが完了する。
動画による“面接”で30人程度を選考。2次試験はオーディション形式で約10分間の模擬窓口業務に臨んでもらった後、個別面接を実施する。結果は2月28日に発表される。
市は「市民の多様なニーズに応えるべく、より多くの人に受験する機会をもうけることで、より優秀な職員の採用につなげていきたい」としている。
問い合わせは寝屋川市窓口改革室(072・824・2112)。