東芝、車谷氏が社長に　綱川氏は会長、４月１日付　経営再生へ権限集中

　東芝は１８日、車谷暢昭会長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）（６２）が４月１日付で社長兼ＣＥＯとなる人事を発表した。綱川智社長兼最高執行責任者（ＣＯＯ）（６４）は代表権のない会長に就任する。

　車谷氏はこれまでも実質トップとして経営再建の陣頭指揮を執ってきたが、より権限を集中させて意思決定を迅速化し、再生に向けた改革を加速させるのが狙い。

　１８日開いた取締役会で決定した。東芝の社長に外部から招いた人材が就任するのは４８年ぶりとなる。

　車谷氏は三井住友銀行副頭取や投資ファンド会長などを歴任し、平成３０年４月から東芝の会長兼ＣＥＯに就任。不正会計問題や原発事業の巨額損失などで揺らいだ東芝の経営の立て直しを進めてきた。東芝の生え抜きである綱川氏は２８年６月から社長を務め、３０年４月からＣＯＯも兼務している。