ロッテ創業者の重光武雄名誉会長が死去





死去したロッテグループ創業者の重光武雄氏=2017年3月、ソウル(共同)
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 【ソウル=桜井紀雄】日本と韓国を股にかけて幅広く事業を展開するロッテグループを創業したロッテホールディングス(HD)名誉会長の重光武雄=本名・辛格浩(シン・ギョクホ)=氏が19日午後、ソウル市内の病院で死去した。98歳だった。在日韓国人1世の実業家として成功を収めたが、晩年はグループの経営権をめぐり、長男と次男が対立。自身も背任などの罪で実刑判決を受けるなど不遇をかこった。

 日本統治時代の韓国南東部の農家に生まれ、単身日本に渡った後、1948年に製菓会社のロッテを設立。プロ野球球団のオーナーともなった。65年の日韓国交正常化以降は、韓国に進出し、ホテルや百貨店を開業。観光、流通、重化学工業など幅広く事業を展開し、グループを韓国第5位の財閥に育て上げた。

 だが、2015年にロッテHDの取締役会で代表取締役会長から名誉会長に棚上げされ、一族の対立が激化。法廷争いにもつれ込んだが、長男と武雄氏側は、韓国ロッテ率いる次男側に敗れた。翌年には、裏金疑惑で韓国検察の捜査を受け、昨年10月に懲役3年などの判決が確定したが、健康上の理由で刑の執行が停止されていた。



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