【安倍首相施政方針演説全文(1)】「東京五輪で新時代へ踏み出そう」





衆院本会議で施政方針演説を行う安倍晋三首相=20日午後、国会(春名中撮影)

 安倍晋三首相の施政方針演説全文は次の通り。

一 はじめに

(日本オリンピック)

 五輪史上初の衛星生中継。世界が見守る中、聖火を手に、国立競技場に入ってきたのは、最終ランナーの坂井義則さんでした。

 8月6日広島生まれ。19歳となった若者の堂々たる走りは、わが国が、戦後の焼け野原から復興を成し遂げ、自信と誇りを持って、高度成長の新しい時代へと踏み出していく。そのことを、世界に力強く発信するものでありました。

 「日本オリンピック」。坂井さんがこう表現した64年大会は、まさに、国民が一丸となって成し遂げました。未来への躍動感あふれる日本の姿に、世界の目は釘(くぎ)付けとなった。

 半世紀ぶりに、あの感動が、再び、わが国にやってきます。

 本年のオリンピック・パラリンピックもまた、日本全体が力を合わせて、世界中に感動を与える最高の大会とする。そして、そこから、国民一丸となって、新しい時代へと、皆さん、共に、踏み出していこうではありませんか。

(新しい時代へ踏み出す)

「日本はもう成長できない」。7年前、この「諦めの壁」に対して、私たちはまず、三本の矢を力強く放ちました。その果実を活(い)かし、子育て支援、教育無償化、更には働き方改革。1億総活躍社会を目指し、まっすぐに進んでまいりました。

 厳しさを増す安全保障環境を直視しながら、平和安全法制を整備し、防衛力を抜本的に強化しました。地球儀を俯瞰(ふかん)する視点で、世界を駆け回り、ダイナミックな日本外交を展開してきました。

 わが国は、もはや、かつての日本ではありません。「諦めの壁」は、完全に打ち破ることができた。その自信と誇りとともに、今、ここから、日本の令和の新しい時代を、皆さん、ともに、切り拓(ひら)いていこうではありませんか。

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