関西企業が所蔵する絵画を一堂に集めた「なにわの企業が集めた絵画の物語」展(関西経済同友会企業所有美術品展実行委員会主催、産経新聞社など後援)が23日、開幕を前に会場の大阪府立江之子島文化芸術創造センター(大阪市西区)で関係者に公開された。開催は24日から2月15日まで。
同展は企業に眠る美術品を広く公開し、市民の文化力を上げようと平成30年10月に初開催。2回目となる今回は20社から計44点と展示規模を約1・5倍に増やし、昭和45年の大阪万博から半世紀を記念したコーナーも用意した。一般には初公開となる藤田嗣治の「パリ」(コクヨ所蔵)などのほか、太陽の塔をデザインした岡本太郎の「娘と犬」(大林組所蔵)や当時の万博ポスターなども展示される。
目玉は府内の小学生を対象とした対話型鑑賞プログラムで、約800人が参加予定。グループで発見や気づきなどを話し合う鑑賞教育を通し、探求心や観察力を養うもので、今年は「ナイトミュージアム」として18歳以上の大人向けに夜間プログラムも用意する。
同展を企画した実行委の浮舟邦彦委員長は、令和3年度に開業する大阪中之島美術館(同市北区)について「(対話型鑑賞プログラムなど)展示会の試みが引き継がれるよう市に提言したい」と述べた。