死刑破棄判決にも落ち着いた様子 淡路島5人刺殺





平野達彦被告

 兵庫県洲本市(淡路島)で平成27年3月、男女5人を刺殺したとして殺人罪などに問われた平野達彦被告(45)の控訴審判決公判が27日、大阪高裁で開かれた。村山浩昭裁判長は被告の心神耗弱を認め、求刑通り死刑とした1審神戸地裁の裁判員裁判判決を破棄し、無期懲役を言い渡した。

 平野被告は27日午前10時過ぎ、白シャツと黒スーツ姿に、眼鏡とマスクを着用して入廷。証言台の前に着席した被告は、村山裁判長から「平野被告ですね」と尋ねられると、「はい」と落ち着いた声で返事した。

 「被告人を無期懲役に処する」。1審の死刑判決を破棄する主文を言い渡された際、被告が驚いた様子を見せることはなかった。言い渡しは約1時間半に及んだ。被告は時折、姿勢を直すようなしぐさをしつつ、村山裁判長の言葉を静かに聞き続けていた。

 最高裁への上告について理解したかを問われると、ゆっくりとうなずいた被告。閉廷後、傍聴席を横目で見ながら退廷した。

 一方、傍聴人からは、判決に対して不満をあらわにする声も上がった。



Source link