日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65)が保釈中に不正に出国してレバノンに逃亡したとして、東京地検は30日、入管難民法違反(不法出国)容疑で逮捕状を取った。ゴーン被告の出国を手助けしたとして、外国籍の男ら3人についても、犯人隠避などの疑いで逮捕状をとった。ゴーン被告はレバノンの首都ベイルートに滞在しており、実際に逮捕できるかは不透明だ。
ゴーン被告は昨年12月29日、東京都港区の住宅を1人で外出し、近くのホテルで協力者とみられる外国人男性2人と合流。東海道新幹線で新大阪まで行き、関西空港からプライベートジェット(PJ)に搭乗し、トルコ・イスタンブール経由でレバノン入りしたことが判明している。
29日には、弁護人を務めていた弘中惇一郎弁護士の東京都千代田区の事務所を同容疑で東京地検は家宅捜索し、ゴーン被告の面会簿などを押収していた。
東京地検は警視庁と連携してゴーン被告の逃走の詳細について調べを進めてきた。妻のキャロル・ナハス容疑者(53)についても、昨年4月に東京地裁で行われた証人尋問で虚偽の証言をしたとして、偽証容疑で逮捕状を取っている。