群馬 新型肺炎で警戒強まる 県は保健所担当者会議開催 伊香保温泉も風評被害を懸念


 中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大への警戒が群馬県内でも強まっている。県は30日、患者が発生した場合に備えて態勢強化に乗り出した。中国人観光客が少ないとされる渋川市の伊香保温泉にも感染を懸念する声が寄せられているといい、影響は広がっている。

 県は30日、前橋市内で保健所の担当者ら約30人を集めた緊急会議を開催。県衛生環境研究所(同市)も参加し、感染が疑われる人への検査など保健所の対応について手順を確認した。

 この日は、渋川市でも新型コロナウイルス対策について、市や観光、交通など関係機関が協議する連絡会議が開かれた。

 渋川伊香保温泉観光協会の大森隆博会長は昨年の伊香保温泉の宿泊客約106万人のうち外国人は1%程度に過ぎず、その中でも中国人は少ないと報告。一方、伊香保温泉旅館協同組合の高橋秀樹理事長は「『中国からの客がいるか』と問い合わせがあった。今後の風評被害が心配だ」と述べた。

 県は31日、庁内に連絡会議を設置し、初会合を開く。新型肺炎の特徴と発生状況▽当面の対応▽患者発生時の対応-などを議題に話し合い、庁内全体で情報を共有する。会議には関係各課の職員が出席する。



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