【ワシントン=住井亨介】トランプ米大統領の4日の一般教書演説について、米メディアは、好調な経済状況や就任以来の経済政策を集中的に取り上げたことを前向きに評価する一方、同氏のウクライナ疑惑をめぐり上院で行われている弾劾裁判に言及しなかった点を批判的にとらえる論調もあった。
保守系メディアのワシントン・エグザミナー(電子版)は、「これまでのところの勝利についてバラ色の評価をし、大統領2期目を確実にしたいという願望をちりばめた」と論評。米紙ウォールストリート・ジャーナル(同)は「米国の未来を楽観し、強い経済を自賛した」と、明るい経済展望を語った点を積極的に評価した。
一方、トランプ氏に厳しいニューヨーク・タイムズ(同)は、経済での実績が「自身への疑惑よりも重要だと示した」と批判したうえで、演説中に「大統領はむっつりとして陰気だったうえ、ほほ笑むことさえなく、ユーモアのかけらもなかった」と酷評した。
ワシントン・ポスト(同)も「彼の演説は不正確さに縁どられ、党派性が強調されたものだった」とした。