突然、家に兵士が…北方領土元島民「島は日本のもの」

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「北方領土返還要求全国大会」で黙とうする参加者=7日午後、東京都千代田区

「北方領土返還要求全国大会」で黙とうする参加者=7日午後、東京都千代田区

 「北方領土の日」の7日に東京都内で開かれた「北方領土返還要求全国大会」では、北方四島の元島民も出席した。「島は日本のものだ」。高齢化が進む元島民は、望郷の念とともに道筋が見えない領土返還に焦りを募らせている。

 「(歯舞(はぼまい)、色丹(しこたん)の)2島返還で手を打てば、日本は面積的に大部分を失う。全島返還は譲れない」。大会に出席した歯舞群島多楽(たらく)島出身の高岡唯一(ただいち)さん(84)は、一昨年に日露首脳が確認した昭和31年の日ソ共同宣言に基づく平和条約交渉に反対の立場だ。

 コンブ漁を営む家庭で育った高岡さんは幼いころ、海沿いで鳥を追いかけて遊んだ。だが10歳だった20年。突然、隣家に2人のソ連兵士がやってきた。急いで自宅に戻ったが、2人の兵士は玄関から土足で入り込み、仏壇などを銃の先端で物色した。

 「母の背中は震えていた。私もおっかなかったことしか覚えていない」。平穏な暮らしを続けられず、父の船で根室へ渡った。

 高岡さんは定置網漁で生計を立て、引退した現在は羅臼町で四島の歴史を伝える語り部活動を行っている。「島は日本のもの。日本政府は、将来の世代に解決への確かな道筋を確約してほしい」と話した。

 元島民の高齢化が進み、早期の自由な往来の実現を待ち望む声は根強い。

 ビザなし交流制度で何度も古里を訪れたことがあるという国後(くなしり)島出身の広瀬多喜子さん(86)は、「最近は病気がちになりあまり行けなくなったが、孫の世代には『返還されればもっと自由に行けるよ』と伝えたい」と話した。

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