【ソウルからヨボセヨ】あのキムチも出番なし





韓国・ソウルのNソウルタワーから眺めるソウルの街並み(大西正純撮影)

 韓国ではこれまで、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)などの上陸が大騒ぎになると決まって「キムチが予防に効果がありそう」と話題になった。キムチは激辛の発酵食品で、愛国心のシンボルにまで祭り上げられているのでいつも“外敵退治”に期待がかかるのだが、今回の新型コロナウイルスではどうやら出番がないようだ。

 むしろ事態は逆に「キムチを食べても大丈夫か?」と警戒の対象になってしまった。韓国は中国産キムチの大量輸入国で食堂やコンビニの弁当など外食でのキムチにこれが多いからだ。韓国の保健当局はわざわざ記者会見で「キムチは製造から輸入まで時間がかかるので問題ない」と安全を宣言したが、中国産食材への拒否反応は続いている。

 新型ウイルス退治の韓国的な民間療法では今回、「ニンニクをたくさん食べてゴマ油を皮膚に塗る」が話題になったが専門家は効果に否定的だ。韓国が誇る高麗人参(にんじん)(朝鮮人参)も長期的な効果ならともかく、即効性は期待できないから話題になっていない。

 筆者はマスク嫌いなので周囲からひんしゅくを買っているが、今のところ長年続けている「ニンニク・タマネギ・エキス」と高麗人参ドリンクの効果に期待するしかない。(黒田勝弘)



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