米司法省は、独自の排出ガス削減基準を共同で設けたホンダや米フォード・モーターなど自動車大手4社に対する独占禁止法(反トラスト法)違反容疑の調査を終了した。カルテルを結んで競争を回避したかどうか調べたが、違反には当たらないと結論付けた。米メディアが8日までに報じた。
環境規制を巡り米自動車業界には、連邦政府と州政府で異なる「二重基準」がある。この排ガス削減基準は4社による自主的な枠組みで、より厳しい規制の導入を目指すカリフォルニア州と昨年7月に合意した。
同州は環境規制の緩和を掲げるトランプ政権と対立関係にある。このため司法省の調査を巡っては、政権による報復ではないかとの見方が出ていた。ニューサム州知事は声明で「法の支配ときれいな空気を求める人々の勝利だ」と述べた。(共同)