福祉ロボット開発のオリィ研究所(東京都港区)と、飲食店の企画運営のカフェ・カンパニー(同渋谷区)は16日、渋谷区内のカフェで分身ロボットを給仕スタッフとして起用する実証実験を始めた。外出が困難な障害者などが遠隔でロボットを操縦し、客から注文を取ったり、飲み物などを運ぶ。
客は、卓上にある身長20センチの小型分身ロボに対して飲食物を注文。できあがるまでの時間は、ロボットを通じて遠隔地の操縦者との会話が楽しめる。その後、身長1メートル20センチのロボットが配膳する。
実験は、JR渋谷駅近くのカフェ「WIRED TOKYO 1999」で24日まで行う。
オリィの吉藤健太朗代表は16日の実験後、「障害者や引きこもりなど、孤独にさいなまれている人が、社会との接点が持てるような社会をつくりたい」と強調。カフェ・カンパニーの周栄行(しゅうえい・あきら)事業開発本部副本部長も、「1台のロボットを複数人で時間を区切って動かせたら、ワークシェアリングにもつながる」と話した。