中国の著名学者ら少なくとも50人以上が11日までに、当局が新型肺炎に関する情報を統制したことで感染拡大につながったとして、言論の自由を保障するよう中国政府に求める連名の声明を出した。新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)は「言論の自由の封殺によって引き起こされた人災だ」と非難している。
声明は、肺炎の存在にいち早く警鐘を鳴らして当局に摘発された男性医師、李文亮さんが新型肺炎で7日に死去したことを受け、ネット上に公開された。北京大の憲法学者、張千帆教授らが署名している。
「人民の知る権利が奪われた結果、数万人が肺炎に感染し、死者は1千人に上った」と指摘。「健全な社会には多様な声があるべきだ」と訴えた李さんの言葉を紹介し、死を無駄にしないためにも報道やネット上の議論の自由を認めるべきだと訴えた。(北京 共同)