新型コロナウイルスの集団感染が問題となっているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客が12日までに、乗客全員の検査を求める手紙を加藤勝信厚生労働相や武田良太防災担当相ら宛てに出した。「乗客全員の不安や、下船後の周囲の不安をなくすため、『保菌者』でないことの保証が欲しい」と訴えている。
手紙を出したのは大阪市生野区の団体役員平沢保人さん(64)。乗員が対応で疲労困憊している点も指摘し「保菌が疑われる乗員もケアされるべき存在だ」などとしている。手紙は大阪市のNPO法人を通じて送った。
平沢さんは船内の状況について、医薬品以外に歯磨き粉や紙おむつ、尿漏れパッド、生理用品といった日用品が不足していると指摘。乗客乗員には真っ先に検疫結果などの情報を知らせることを求めている。
平沢さんは取材に「10日に65人の感染者が新たに分かり、本当に安心して下船できるのか不安で書いた。2週間待機する努力を無駄にしたくない」と話した。