ルネサスエレクトロニクスが12日発表した令和元年12月期連結決算は、最終損益が59億円の赤字(前期は509億円の黒字)に転落した。米中貿易摩擦などによる中国経済の悪化が響き、自動車や産業インフラ向けの半導体が振るわなかった。
構造改革のため実施した早期退職募集や、米半導体企業の買収関連の費用も利益を圧迫した。売上高に相当する売上収益は前期比5・1%減の7182億円だった。
柴田英利社長は決算の電話説明会で、第5世代(5G)移動通信システムや、データセンター向けの需要が年後半にかけて伸びるとの見通しについて「現時点では変わっていない」と述べた。