【主張】新型肺炎の目安 蔓延阻止に国民の覚悟を

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 「発熱などの風邪症状がみられるときは会社や学校を休み、毎日検温をして結果を記録していただきたい」

 加藤勝信厚生労働相は17日、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染予防に向けた「相談・受診の目安」を公表し、こう呼びかけた。

 「帰国者・接触者相談センター」に相談する目安として風邪の症状や37・5度以上の発熱が4日以上続くか、強いだるさや息苦しさがある場合とした。重症化しやすい高齢者や糖尿病などの基礎疾患がある人には同様の症状が2日以上続く場合と、いずれも相談センターから勧められた医療機関を受診するよう求めた。

 軽症患者の殺到を防ぎ、重症患者を優先的に治療し、死亡に至るケースなどを減らすための措置である。すでに国内では、感染経路を特定できない感染例が出ている状況であり、患者の増加を見越した対策である。

 日常生活では手洗いや咳(せき)エチケットの徹底が求められる。地味だが、自らを守り、疾病弱者や社会を守るため、国民一人一人の覚悟が問われていると理解したい。

 政府には、感染拡大に先手を打つ医療態勢の充実を急いでもらいたい。厚労省は18日から最大1日3千件のウイルス検査が可能になると明らかにした。

 本来は、国民への呼びかけや検査態勢の拡充は先週のうちに行われるべきだった。

 後手後手の印象はクルーズ船内での集団感染や、水際対策の不徹底にもみられた。

 反省は、今後の対策に生かされなくてはならない。夏には東京五輪・パラリンピックの開催も控えており、世界が日本の感染症対策を注目している。国としても、ここが正念場である。

 23日の天皇誕生日に予定された一般参賀の中止や、3月1日に行われる東京マラソンの縮小も、残念だがこの際、仕方あるまい。

 それにしても、国会のこの体たらくはなんだ。

 17日は衆院予算委員会で新型肺炎などの集中審議が行われたが、「桜を見る会」に関する質疑に大半が割かれた。

 安倍晋三首相の答弁に反発した野党は、一時退席した。厚労省が新型肺炎についてのお願いを国民に求めていた同じ時刻に、国会は空転していた。いいかげんにしてもらいたい。

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