前田道路は20日、総額約535億円の特別配当を実施することを4月14日に開く臨時株主総会で提案すると発表した。筆頭株主の前田建設工業から受けている敵対的な株式公開買い付け(TOB)への対抗策となる。
今回の特別配当は1株当たり650円となる。特別配当を実施すれば前田道路の純資産が減るため、買収する魅力がそれだけ薄れる。これを受けて前田建設がTOBを撤回する可能性がある。
前田建設は前田道路の連結子会社化を目指し1月21日にTOBを始めた。3月4日を期限に定めている。前田道路は「相乗効果が見込めない」と反対を表明していた。