国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は21日、サウジアラビアの首都リヤドでの会合で、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大による悪影響を警戒し、金融緩和など景気下支え策の検討を各国に促した。緩和余地は「限定的ではあるが、ゼロではない」と指摘し、協調的な政策対応で悪化を回避すべきだとの認識を示した。
コロナウイルスの感染が「どこまで広がるのか分からない」と説明し、具体的な見通しへの言及を避けた。工場の操業休止や渡航制限で先行き不安が強まっている中国経済に関しては、減速から「V字回復するのが最も可能性の高いシナリオだ」と改めて強調した。
22日からリヤドで開く20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、新型肺炎が主要議題の一つとなる。(共同)