新型肺炎「リスク監視強化」 G20財務相会議が閉幕





 人民元の紙幣(ロイター)

 【リヤド=林修太郎】サウジアラビアの首都リヤドで開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は23日、2日間の日程を終えて閉幕した。共同声明では、「新型コロナウイルスの最近の流行を含むグローバルなリスク監視を強化する」と明記。こうしたリスクに対処するため「更なる行動をとる用意がある」との考えを示した。

 持続性があり均衡のとれた成長を実現するために、「全ての利用可能な政策手段を用いる」とし、政策総動員の姿勢を打ち出した。

 2日目の主要議題の中銀や民間企業が発行主体となる「デジタル通貨」では、送金を含むより安価で、迅速な資金移動を促進するため、国境をまたいだ決済を「改善する必要性を認識」した。その上で、主要国の金融当局をメンバーとする金融安定理事会(FSB)に10月までに改善に向けた行程表を示すよう求めた。

 巨大IT企業の過度な節税策を防ぐ国際規制「デジタル課税」をめぐっては、日本を含む約140国・地域が1月末に大枠合意した経済協力開発機構(OECD)の骨格案を承認した。

 一方、麻生太郎財務相は22日の初日会合終了後の記者会見で、新型肺炎の日本国内での拡大について、各国からは懸念の声は出なかったと説明した。



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