国連貿易開発会議(UNCTAD)は8日、新型コロナウイルス感染症の影響で、世界的な感染拡大が判明する前の従来予測と比べ、2020~21年の企業の海外直接投資額が5~15%減少する見通しとの報告書を公表した。
また、多国籍企業5千社の収益が平均して9%下がるとも予測。特に自動車産業が44%減、航空会社が42%減と大きく影響を受けるとした。
海外直接投資の減少幅は、新型コロナウイルスの広範な流行が今年前半に終息した場合は5%、今年いっぱい続いた場合は15%になるとしている。中国など感染が大規模に発生した国だけでなく、消費の冷え込みなどを受けて、世界の他の国への投資も鈍る見込みとしている。
また、日本や韓国、中国を中心に、東南アジアにも広がる部品の供給網が混乱し、工場の稼働が停止するなどの事態が世界中に影響を及ぼすと指摘した。(共同)