(CNN) 米テキサス州でこのほど、ボーイング737型機の主翼に取り付けられたフラップ(高揚力装置)が着陸前に脱落しかける出来事があり、連邦航空局(FAA)が調査を進めている。
この出来事が発生したのは19日。デルタ航空1893便がフロリダ州のオーランド国際空港からテキサス州のオースティン・バーグストロム国際空港へ向かっていた際、主翼の後部が脱落しかけているのに乗客が気付いた。
乗客のシャニラ・アリフさんはCNNの取材に、「ひどい乱気流かと思った。機体が揺れていた」「前の席の女性が窓を開け、壊れていると教えてくれた。私も窓を開けてみて、怖くなった」と振り返った。
アリフさんが撮影した映像には、旅客機の飛行中、主翼の後方にフラップが垂れ下がっている様子が映っている。
アリフさんはフラップが完全に脱落して尾翼に直撃し、墜落を引き起こすのではないかと不安になったという。
デルタ航空は声明で、着陸後、「左翼フラップの一部が所定の位置にないことが確認された」と説明。「当該機は整備のため、運航から外された」と明らかにした。
フラップとは、離着陸時に展開される主翼後縁の表面部分を指す。
デルタ航空は「社員と顧客の安全以上に重要なものはない」として、顧客に謝罪した。
この便には乗客62人と乗員6人が搭乗していたが、けが人はいなかった。
デルタ航空はFAAの調査への全面協力を表明した。