犠牲無駄にせず安全な町を 津波訴訟和解で遺族訴え

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 東日本大震災の津波を巡る宮城県名取市閖上地区の訴訟が仙台高裁で和解した12日、生後8カ月の長男ら家族4人を失った原告の夫婦が仙台市で記者会見した。40代の母親は「多くの犠牲を無駄にしないために、市は安全な町づくりを進めてほしい」と訴えた。

 一審仙台地裁では請求を棄却され、二審で高裁の和解勧告を受け入れた。母親は「悩み抜いた末に勝訴、敗訴という結果ではなく、災害時に命を守る行動を市に約束してもらう和解を選択した」と明かした。犠牲になった家族らに対しては「今は心の整理が付いておらず、落ち着いてから(和解を)報告したい」という。

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