ECB理事会、利下げなど検討へ





ECBのロゴ(ロイター)

 【ロンドン=板東和正】欧州中央銀行(ECB)は12日、理事会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて追加金融緩和を実施するかどうか議論する。新型コロナウイルスの感染拡大による欧州経済への悪影響を防ぐために、利下げなどに踏み切る可能性が指摘されている。

 ECBは昨年9月、米中貿易摩擦の影響で減速したユーロ圏の景気や物価上昇に対応するため、3年半ぶりにマイナス金利幅を拡大する利下げに踏み切った。また、2018年末にいったん終了していた量的金融緩和策についても、再開を決めた。

 ECBのデギンドス副総裁は今月2日、ロンドンで講演し、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、景気が落ち込むなど必要が生じれば、さらなる追加金融緩和に踏み切る考えを示していた。

 新型コロナウイルスの経済影響をめぐっては、米連邦準備制度理事会(FRB)が3日、主要政策金利を0・5%引き下げて年1・0~1・25%とすると決定した。

 英中央銀行イングランド銀行(BOE)も11日、年0・75%に設定していた政策金利を緊急に0・5%引き下げ、0・25%にすると発表し、ECBも追随するとみられている。

 一方で、ECBがすでに低金利政策を長く続けていることから、ECB関係者からは現時点での追加緩和は不要との声もある。



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