NY株暴落、2997ドル安 下げ幅過去最大 一時は3千ドル超安 新型コロナ懸念





過去最大の下げ幅を更新したニューヨーク株式市場(AP)
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 【ワシントン=塩原永久】週明け16日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は暴落し、前週末比2997・10ドル安の2万0188・52ドルで取引を終えた。下げ幅は過去最大を記録。取引時間中の下落幅が一時3千ドルを超えた。欧米各国での新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界景気の下振れ懸念が強まったとして投資家の売りが加速した。

 終値の下げ幅は12日の過去最大(2352ドル)を大幅に更新した。下落率は12・93%に達し、1987年10月の大暴落「ブラックマンデー(暗黒の月曜日)」(下落率22・61%)以来の大きさだった。

 前日に米連邦準備制度理事会(FRB)が、1%の緊急利下げや量的金融緩和を決定したが、16日は取引開始直後から急落。主要株式指標の下落率が規定を超えたことから、取引を一時停止する措置「サーキットブレーカー」が発動された。同措置の発動は今月に入り3度目。

 午後に入り、トランプ米政権の新型コロナ対策チームが外食や10人以上の集会の自粛を求める指針を発表。経済活動が制限されることへの警戒感が強まると、ダウ平均の下げ幅は一時3050ドルを超えた。

 米金融大手ゴールドマン・サックスが4~6月期の米実質成長率見通しについて、従来の0%からマイナス5%に下方修正。感染者が増加している欧米各国が次々と厳格な感染症の封じ込め策に乗り出し、世界経済の減速懸念から投資家がリスク回避の姿勢を強めている。

 ハイテク株主体のナスダック総合指数は970・29ポイント安の6904・59。

 銘柄別では、金融大手の下落が目立ち、JPモルガン・チェースが約15%下げた。航空機メーカーのボーイングは下落率が約24%に達した。



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