ロシアのラブロフ外相が21日、70歳となり、記念写真集が出版された。発行部数は計2千冊。閣僚の写真集は珍しく、外交の顔としての人気ぶりを裏付けた格好で、モスクワの主要書店では誕生日に先立ち店頭に並んだ。
出版はラブロフ氏が学んだモスクワ国際関係大の卒業生団体が主導。1冊1380ルーブル(約1900円)で、2004年から外相として世界を飛び回ってきた活躍ぶりを示す写真が152ページにわたり収められている。
ラブロフ氏は北方領土問題を含む平和条約締結交渉で厳しい発言が目立ち、日本では「強硬派」と称されることもある。だがロシア勤務が長いある日本外交官は「ラブロフ氏個人が強硬とは思わない。プーチン大統領の外交方針を忠実に遂行する能吏だ」と評する。
70歳を迎えるに当たり「本人は外相を退任したい意向がある」との観測もロシアメディアで報じられたが、1月の新内閣発足では結局留任した。(共同)