12日に投開票が行われる栃木県の矢板市長選はいずれも無所属で、新人の元市議会議長、和田安司氏(59)=自民、公明推薦=と、再選を目指す現職の斎藤淳一郎氏(47)の2氏が立候補している。候補者の横顔を紹介する。
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市議として市政を見つめる中で「今の市政では市民と一緒に、また国や県と連携して取り組む姿勢が見られない。今後も同じ市政が続けば、市の将来が危ぶまれる事態になりかねない」と危機感を強め出馬を決意した。掲げるのは「ワンチーム矢板」。「トップダウンではなく県や国との連携、市民と一緒に作る新しい矢板の実現を目指したい」と力を込める。
JR矢板駅前の旅館の4代目。大学卒業後、家業を継ぎ旅館を建て替え、現在はホテルを経営する。地元の消防団や青年会議所にも参加し地域活動に取り組んできた。街の様子をつぶさに見ながら「課題解決には政治力が必要」と感じたのが政治を志したきっかけ。平成19年の市議選で初当選し、4期を務める中で市議会議長などを歴任した。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け市長報酬を30%カットして対策に取り組むほか、「未来をつくる」(少子高齢化の克服&子育て日本一)、「命・暮らしを守る」(災害に強い、環境に優しいまち)の3つを公約の柱に「マニフェスト70」を掲げている。
大学ではワンダーフォーゲル部に所属し、ロッククライミングにも挑戦した経験がある。今は山に登る時間がなく、水泳とバイクのツーリングが「息抜きになっている」。母と妻、次女の4人暮らし。