中国・武漢の封鎖解除 2カ月半ぶり、正常化にはなお時間





中国・武漢の鉄道駅前に置かれた、北京へ向かう乗客のための案内表示=6日(新華社=共同)

 【北京=三塚聖平】新型コロナウイルスの震源地となった中国湖北省武漢市で8日午前0時(日本時間同1時)、封鎖措置が約2カ月半ぶりに解除された。3月には習近平国家主席が武漢を現地視察するなど事態の改善をアピールしており、封鎖解除を受けて経済活動の再開を急ぐ。ただ、市外に出るには一定の制限が残るなど、完全な正常化にはまだ時間がかかる見通しだ。

 武漢では、同市を出入りする飛行機や列車を止め、バスや地下鉄など市内の公共交通機関も営業停止する封鎖措置が1月23日に始まった。新型コロナの蔓延(まんえん)を受けた措置で、住民らの外出も厳しく制限された。当初は治療態勢が整わなかったため、これまでに武漢だけで感染者は累計5万人を上回り、死者は2500人を突破している。

 3月25日には武漢市内の公共交通機関の一部が運行を再開したほか、武漢以外の湖北省全域で封鎖措置を解除。武漢の封鎖解除に向けた動きが徐々に進んできた。

 ただ市外に出るには、湖北省のスマートフォン・アプリを使って感染している恐れが低いことを証明することが求められるなど、市民生活への影響は続く。



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