【ロンドン=板東和正】英国のラーブ外相は7日に記者会見し、集中治療室(ICU)で新型コロナウイルス感染の治療を受けているジョンソン首相の病状について、「回復することに自信をもっている」と述べた。ラーブ氏は首相の職務代行を務めており、英政府はトップ「不在」の対応が続いている。
ラーブ氏は会見で、ジョンソン氏の容体は安定しており、酸素吸入を受けたが、人工呼吸器を装着しなくても呼吸できる状態との見方を示した。ジョンソン氏の熱が下がったと報じるメディアもあり、症状が改善しつつある可能性もある。
首相官邸の報道官によると、ジョンソン氏は6日午後に容体が悪化し、医師の助言で集中治療室に移された。新型コロナ対応を指揮するのが困難な状況になったため、ジョンソン氏は同日、ラーブ氏に必要に応じて職務代行を務めるよう要請した。ただ、ジョンソン氏が不在中の政権の意思決定については、ラーブ氏だけではなく、他の閣僚との「共同責任」で遂行される見通し。
ジョンソン氏は3月27日、先進7カ国(G7)の首脳として初めて自らの感染を公表していた。