新潟を拠点に活動するアイドルグループ「NGT48」の元メンバー、山口真帆さん(24)に対する暴行問題をめぐり、運営していた「AKS」(東京、現ヴァーナロッサム)が、暴行容疑で逮捕された男性ファン2人=不起訴=に3000万円の損害賠償を支払うよう求めた裁判は8日、新潟地裁で和解が成立した。AKS側代理人弁護士への取材で分かった。男性2人はAKSに謝罪文を提出、損害賠償として数百万円を支払うほか、NGT48を含むAKB48グループのイベントに“出入り禁止”となった。
同弁護士は同日行われた弁論準備手続後、報道陣の取材に応じ、原告と被告双方の主張と立証がすでに出尽くしていることや、裁判が長引くことによるメンバーへの負担などを和解した理由としてあげた。
裁判では、男性2人側による暴行の有無や他のメンバーの関与をうかがわせた発言の真意、NGT48の活動休止との因果関係などが争点だった。謝罪文には、少なくとも山口さんとドアを引っ張り合う形で暴行があったことや他のメンバーが関与していなかったことが明記され、NGT48の運営に支障をきたしたことを陳謝しているという。
AKSは「(暴行問題の)真実を明らかにする」として提訴していたが、同弁護士は「被告らの主張を聞けた。真実にむけて前進できた」と評価。一方で、「(被告らを)証人尋問して判決とはいかなかった。申し訳ない」とした。
この裁判は、AKSが昨年4月に提訴。第1回口頭弁論以外は非公開の弁論準備手続で行われた。AKSは「暴行事件でNGT48の芸能活動が休止した」などと主張。男性2人は争う構えを見せ、「暴行はなかった」などと反論していた。
NGT48暴行事件でファン男性側「山口さんとつながり」と主張
【深層リポート】NGT48の暴行騒動から1年 越年見通しの民事裁判で真相解明なるか