大林宣彦監督を悼む 実験的な最新作が「遺言」に

[ad_1]



平成30年夏、「海辺の映画館-キネマの玉手箱」を撮影していた頃の大林宣彦監督

平成30年夏、「海辺の映画館-キネマの玉手箱」を撮影していた頃の大林宣彦監督

 10日に82歳で亡くなった大林宣彦監督。最新作「海辺の映画館-キネマの玉手箱」の公開を楽しみにしながら、この世を去った。

 平成28年に肺がんで余命宣告を受けたが、「花筐/HANAGATAMI」を完成させ、「ホッとしていたら、『休暇も兼ねてふるさとの広島県尾道市で、もう1本撮らないか』と誘われた」。

 “休暇がてら”手がけた「海辺の映画館」は、2時間59分の長編になった。

 「契約では上映時間は2時間以内だった」。製作指揮を担当した奥山和由プロデューサーが明かすと、大林監督は「90分の短縮版も作るつもりでしたが、製作委員会も『3時間でいこう』と。トイレ我慢大会になります」と笑って応酬した。

 昨年9月に東京都内で開かれた「海辺の映画館」の関係者向けの試写会でのやりとりだ。挨拶に立った大林監督は、客席の関係者に次々と発言を求めた。

 「私が尊敬する、映画作りの名人」と紹介してマイクを渡した山田洋次監督は、「どうして、年齢とともに作品がどんどん良くなるのか。撮影は暑い中(平成30年7~9月)で行われたが、監督が一番元気でしたよね。すごい映画を作った。きっとヒットする」と称賛した。

 大林監督は、山田監督による若手監督の勉強会にも出席していたが、“まな弟子”の一人、犬童一心(いぬどう・いっしん)監督は昨年11月、東京国際映画祭のトークショーで、大林監督についてこう語っていた。「立派な人を見ると、こうなりたいと思うものだが、大林監督のようになりたいとは絶対に思わない。あの方は、映画のことしか考えていない。おれには無理だ」

 昨年末まで「海辺の映画館」の仕上げ作業に没頭した大林監督は、年が明けて正月は家族ぐるみの交流がある女優、常盤貴子さんと過ごすなどした。出席予定だった2月末の尾道映画祭は、新型コロナウイルスの感染拡大で中止になり、3月は病院で過ごした。4月10日の「海辺の映画館」の公開も、新型コロナの影響で延期になった。

続きを読む

[ad_2]

Source link