【ニューヨーク=上塚真由】米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、新型コロナウイルスの世界の感染者数は19日午後(日本時間20日午前)、239万人を超えた。死者は約16万5000人。最大の被害が出ている米国は感染者が約75万5000人で、死者数は4万人に超えた。
米国における感染の中心地となっている東部ニューヨーク州のクオモ知事は19日の会見で、前日からの新たな感染者数が約6000人となり、4日連続で減少したと報告。新規の入院患者数も前日から大幅に減少し、クオモ氏は「この傾向が続くならわれわれは峠を越えた」との見解を示した。ただ、「自信過剰になってはいけない。このウイルスはあらゆる段階で、われわれ(の行動)よりも先に進んできた。これはハーフタイムに過ぎない」と述べ、引き続き外出制限を徹底するよう呼び掛けた。
米国では新型コロナを受けた規制の緩和を求める声も高まっており、クオモ氏は、「経済再開に向けたいかなる計画もデータに基づかないといけない」と強調。週内にも、感染すると免疫反応により体内でつくられる「抗体」の検査を開始すると発表した。
また、ウイルス検査を併せ、検査規模を拡大するためには「連邦政府が州に財源を与えることが重要だ」と強調した。ニューヨーク市のデブラシオ市長も19日の会見で、連邦政府の支援なしでは市の再生はないと訴え「(トランプ)大統領はニューヨーク市を救う気があるのか、それとも野垂れ死ねと言っているのか」と不満をあらわにした。
NY州知事クオモ氏、感染の「震源地」でも支持率急上昇 人間味に共感