米中戦争3つのシナリオを考えた結果がやばすぎた!

この記事では昨日の夜にアップしたコロマガVol. 28の内容を補足するとともに、本家の読者にもnoteへの関心をもっと持ってもらうことを目指している。米中戦争とそれに関する周辺国の情勢について、最新情報もいくつか追加しつつ多角的に検証していきたいと思う。
中国、公表した南シナ海地形命名リストの正当性主張

米中戦争3つのシナリオを考えた結果がやばすぎた!
4/22(水) 5:55配信 AFP=時事

【AFP=時事】中国政府は21日、南シナ海(South China Sea)の地勢や島80か所を命名した19日公表のリストをめぐり、その正当性を主張した。中国による同海域の領有権の主張は、周辺諸国からの強い反発を招くとみられる。

中国の自然資源省と民政省は19日、命名リストを共同で発表。18日には、周辺諸国と領有権をめぐる争いが続いている南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)と西沙諸島(パラセル諸島、Paracel Islands)について、中国政府は2つの諸島を管轄する新たな行政区を設置すると発表していた。

命名リストには計80か所に上る島、岩礁、海山、砂洲、海嶺の中国名と位置座標が掲載された。このうち55か所は海面下にある。中国が前回、このようなリストを出したのは1983年のことで、当時は同海域の地勢287か所の名称について公表していた。

中国政府は18日、三沙(Sansha)市に2つの行政区を新設し、スプラトリー諸島、パラセル諸島、中沙諸島(マックルズフィールド堆、Macclesfield Bank)および周辺海域を管轄すると発表。これを受け、ベトナムは、同海域の自国の領土主権を「著しく侵害するもの」だと主張して強く反発した。三沙市は中国が2012年、永興(Yongxing)島(英語名ウッディー島、Woody Island)に設立した都市。

ベトナムの反発を受けて、中国外務省は21日、スプラトリー、パラセル両諸島は中国「固有の領土」で、ベトナムの主張は「違法」だと述べた。

中国政府は、南シナ海で領有権を争うベトナム、台湾、マレーシアをはじめとする周辺国に対し、これまで繰り返し領有権を主張している。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200422-00000003-jij_afp-int

コロマガVol. 28は現在特別無料公開中

南シナ海って、台湾も領有権を主張してたんですね!昨日やったばかりなので、台湾の事が気になります。

そうだろ?この記事はコロマガVol. 28の内容を一部抜粋して紹介することにしようと思う。記事の大半を無料公開した貴重な号だから、この機会に広報を強めたいと考えている。

いいですね!ノートとの連携を、もっと強めた方がいいと思います。

昨日のVol. 28ではこういう話をしたよね。ダイジェスト的に抜き出してみる。
台湾は米国にとっての核心的利益

中国が、台湾に攻め込むんじゃないかってずっと言われてますけど・・・。アメリカも、そこまで油断はしないですよね?

まず中華民国がなぜ台湾に来ることになったかについて復習しようか。歴史の勉強の時間だ。ワトソン君、中華民国は戦勝国か?敗戦国か?

第二次世界大戦でなら、戦勝国です!国共内戦でなら、敗戦国です!

ブブーwww 国共内戦そのものはまだ終結していない。戦闘は終わり中華人民共和国が大陸を掌握することになったが、中華民国政府は国土を台湾へと移転したことで国家そのものは存続することになった。つまり朝鮮戦争と同様に決着がついてないんだよ。

確かに・・・。じゃあ、台湾海峡は38度線と同じですか?

まさに。陸上の国境とは違い公海部分が挟まってはいるが、意味するところは同じだ。朝鮮戦争と同様この決着はいずれつけなければならない。

今の状態は、維持できないんですか?

無理だろうね。何もしなければ台湾は中華人民共和国台湾省として認知されることになるだろう。下手すると台湾特別行政区かな。中華民国としてはそれを防ぐべく戦う意思を見せるし、あわよくば中国共産党の転覆をも狙っているはずと予測している。

ええっ?じゃあ、台湾が中国を支配する事もあるんですか?

戦争とはそういう物だ。当然その後ろ盾となるのは米軍だ。米国が台北法案を成立させたという話があるが、その件は結構大きいと見ている。

中央社フォーカスの記事がこれだ。本家では埋め込み機能が使えないから引用する。
台湾の外交的孤立を防ぐ「台北法案」が発効 外交部が感謝
2020/03/27 13:57

(ワシントン中央社)トランプ米大統領は26日、台湾の外交的孤立を防ぐことを米政府に促す「台北法案」(TAIPEI Act)に署名し、同法が発効した。外交部(外務省)は27日、米政府と米議会に感謝するとともに、引き続き米国と協力し合って台湾のさらなる国際空間を勝ち取りたいとする姿勢を示した。

同法は外交、国際参加、経済貿易の3分野における台湾の国際的な地位の向上を支援するよう米政府に求めるもの。台湾の安全保障や繁栄を傷つける国に対し経済、安全保障、外交分野での接触を見直すことや、台湾が主権国家を参加資格としない国際組織に加盟したり、その他の適切な組織にオブザーバーとして参加したりできるよう支援することなどが提言されている。昨年5月に上院、同10月に下院で提出され、両院が可決した内容を一本化した最終版が今月16日、ホワイトハウスに送られていた。
・・・

http://japan.cna.com.tw/news/apol/202003270003.aspx

それで、昨日は国共内戦が世界中を巻き込んで第三次世界大戦になるんじゃないか、って話になりました!ボクも、そうなると思ってます・・・。

中華人民共和国分裂構想が中華民国側の軍事戦略の一環だと考えると色々と腑に落ちることが多いんだよね。俺もここ数カ月でようやく意識し始めたんんだけど、新型コロナで色々と気付かされた感じがしている。
台湾国独立のためには中華民国色を消す必要がある

米中戦争第1シナリオとして中国分裂構想を書いたけど、この構想の意味するところは中華人民共和国の弱体化と中華民国の領土拡張なんだよね。そのための前線として台湾にもかつて”福建省”が存在したことも書いた。このことは日本人の大半が知らないと思っている。
米中戦争第1シナリオ:中国を5~6つに分裂させる

ここから徐々に第三次世界大戦のことも視野に入れていこうと思う。米中戦争だけならば局所的に思えてくるが、ここに”中国国民党”という1つの軸を埋め込むとあっという間に世界を巻き込む台風の目になることが分かる。彼らはあまりにも民族主義的すぎて世界中に協力者が多数存在するからだ。

あれ?じゃあ、中国の人達同士でも争いが始まりますか?

まさに中国分裂論につながる話だね。中華民国としては中華人民共和国の支配地域を少しでも小さくしたいから、東北部と北京と上海と福建をそれぞれ別の地域に分裂させたいという思いがあるだろう。そしてそれは米欧とも利益が合致する。これが第1のシナリオだね。

台湾視点になると、全然違って見えてきますね・・・。どうして福建なんですか?

ワトソン君は福建に中華民国の領土があることを知らないのか?中華民国にも”福建省”が存在するんだよ。ネット百科事典で見てみれば分かる。

・・・?

混乱してるのか?ネット百科事典は読んだか?

ええええっ?中国側に中華民国の島があって、国境が中国と中華民国の間にあります!

パニック状態かよwww

2019年1月1日をもって福建省の政府機能は廃止されたが、金馬地区という名前で今でも実効支配が続いている。近年では中華人民共和国の軍事的脅威が減少したことにより、”隣国”との観光業が盛んになってきているようだ。これは朝鮮半島で言うところの“金剛山”に近いような存在だね。

初めて知りました・・・。衝撃が大きいです。じゃあ、台湾は福建と一緒になるのがいいですね!

昨日こう書いたけど、歴史的背景から考えれば上海と福建は分断されない可能性もある。むしろその辺り一帯を中華民国の手中に収めれば日本軍が攻め込む前の繁栄を享受できる可能性もあるしね。

ボクは、蔡総統がそんな事をする人だとは思えないので、やっぱり台湾は台湾のままがいいです。

今の中華民国は中華民国らしい部分が消滅しかかってると言えるね。本来の台湾国旗はグリーンで民進党のイメージカラーもやはりグリーンだ。それに台湾ではパスポートから”CHINA”の表記を消そうという運動も始まっていた。

中華民国じゃなくて、台湾国として独立してほしいです!難しいですけど、そうしてほしいんです!

徐々に運動の規模が広がってきてると感じるけど、“海外在住者46団体”というのがポイントだね。要するに台湾国内でこういうことをやると中国国民党に目をつけられて逮捕されたりする可能性があるんだと思う。
パスポート表記「TAIWAN」のみに 海外在住者46団体要求、「中国人」誤認回避
4/16(木) 16:08配信 中央社フォーカス台湾

(ロサンゼルス中央社)海外在住台湾人でつくる46団体は15日、パスポートから「中華民国」の英語表記「REPUBLIC OF CHINA」を削除し、「TAIWAN」のみにするよう求める声明を発表した。両者が併記されている現行のパスポートは台湾が「中国」の一部だと誤った印象を与える上、海外で台湾人が中国人と誤認されることが度々あると指摘し、表記を変更するよう政府に訴えている。

声明には、欧米やアジア、オセアニアにまたがる46団体が名を連ね、海外に在住する台湾人の団体が出した声明としては近年で最大規模。日本からは在日台湾同郷会、全日本台湾連合会、在日台湾婦女会などが参加している。パスポートの表記が理由で、海外で出身国を「中国」と表記されたり、書類の申請が難航したりするなど、「権利が損なわれてきた」と主張している。

米国で設立された台湾人公共事務会(FAPA)のロサンゼルス支部の呉兆峰会長は、この声明文は多くの台湾人のアイデンティティーを反映していると説明。中国と誤解されたくないとの立場を示した上で、台湾人の考えを尊重するよう世界に呼び掛けた。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200416-00000005-ftaiwan-cn

思ったんですけど、中華民国人って普通に「中国人」ですよね?

そうだよ。だから日本が台湾のことを”中華民国”と呼んでないのはある意味で正しいわけ。”台湾”という単なる地域名を”台湾国”に昇格させることこそがベストシナリオだ。それでこそ本当の自由が得られることになるだろう。この点は昨日のコロマガからの補足点になるね。
中華民国(台湾)が南シナ海で抱える領土問題は意外と複雑

これらの動きの問題点があるとしたら、米国の後ろ盾を得られるかどうかという部分に尽きる。現段階では台湾国民の主張どまりになっているし、報道しているのも台湾メディアだけだ。ワトソン君、ここで台湾が抱える南シナ海の領土問題について調べようか。

調べたら「大平島」という名前が出てきました・・・。他の国とも、領有権を争ってるみたいです。
蔡総統、南シナ海各諸島の領有権確保の決意示す
2016/12/12

蔡英文総統は9日午前、内政部(日本の省レベルに相当)などが主催する特別展「経略南海・永保太平-収復南海諸島70周年記念特展」の開幕式に出席した。蔡総統は「近年、南シナ海の領有権問題が高く注目されており、これは中華民国(台湾)の領有権や、関連水域における権利と密接に関係している」と指摘した。

(中略)

蔡総統はさらに、南シナ海に浮かぶ南沙諸島(スプラトリー諸島)最大の島である太平島は中華民国固有の領土であり、台湾がこの地域の平和と安定のために具体的な貢献をするための重要な舞台でもあると指摘。今年7月、中華民国政府は南シナ海の議題について4つの原則と5つの方法を提示したが、すでに初歩的な成果と進展が得られていると説明した。

(以下略)

https://jp.taiwantoday.tw/news.php?unit=154&post=105369

ああいいね。この話題は非常にデリケートかつ面白い。次号のコロマガのネタにしよう。ワトソン君、貴重な情報提供に感謝する。

蔡総統、台湾国の独立には協力してくれるんでしょうか・・・?「中華民国」と発言してるのが、気になります。

総統の立場としては1ミリも考えられないね。本心はどうかはともかく、今の蔡総統は総統なんだから妙な真似をすればすぐに失脚させられると思う。“米中戦争”と一言で言えば簡単だが、それにより台湾が抱える複雑な内部事情が多数浮き彫りになってしまうというわけだ。

台湾の感染者、また落ち着きましたね!良かったです。

一旦はな。だが陰性が一度出たからと言って安心はできないし、数百人が経過観察を受けている中で軍のリソースも限られてくる。何より感染経路が不明確なのが怖いよな。軍ほどそういう脅威にさらされているのは何かを示唆しているかもしれない。

台湾の皆さん、日本が台湾を守ります!安心して下さい!アメリカも許してくれると思います!韓国は関係ないので、さようなら!

そういう締めはどうかと思うぞwww まず“台湾国”を国家承認しなければならないね。いくつもの障害が待ち構えていることだろう。