三越伊勢丹ホールディングスは27日、令和2年3月期の連結最終損益が従来予想の70億円の黒字から110億円の赤字になる見通しと発表した。前期は134億円の黒字だった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う百貨店の売上高減少や、店舗資産の価値低下による損失計上が響いた。
売上高予想は1兆1550億円から1兆1190億円に引き下げた。2月以降の訪日外国人客の大幅減に加え、3月から実施している営業時間短縮や一部店舗の臨時休業などで国内客の集客も落ち込んだ。店舗資産の減損損失は104億円を計上した。
新型コロナ感染拡大による今後の業績への影響が不確実な状況を踏まえ、将来の税金の戻りを見込んで計上していた繰り延べ税金資産を約69億円取り崩したことも、最終損益の赤字転落につながった。