香港、新型コロナは鈍化 「政治的ウイルス」の蔓延警戒

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香港のショッピングモールで、感染防止のため距離を置いて行われた反政府デモ=4月24日(ロイター)

香港のショッピングモールで、感染防止のため距離を置いて行われた反政府デモ=4月24日(ロイター)

 【香港=藤本欣也】香港で新型コロナウイルスの感染拡大が収束に向かう中、香港政府は8日、映画館やバーなどの営業再開を認める一方、集会を規制する措置は撤廃せずに継続した。新型コロナの新規感染者数が減少するにつれ、政府への抗議活動が増え始めたことが背景にある。中国政府は「政治的なウイルス」の蔓延(まんえん)に警戒を強めている。

 香港の感染者数は同日現在、1044人(死者4人)。3月中旬から4月中旬にかけ、欧米から帰国した学生を中心に感染が拡大したが、最近、香港内での新規感染者数は19日連続でゼロ(海外からの輸入症例を除く)が続く。ほぼ全ての住民が外出時にマスクを着用する防疫意識の高さが主な要因とみられている。

 これを受けて林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は8日からバーの営業を約1カ月ぶりに解禁。映画館や美容院、スポーツジム、マージャン店などの営業再開も認めた。

 新型コロナとの戦いが「休戦」(香港メディア)状態となる一方で、再燃の兆しを見せているのが反政府デモだ。新型コロナの感染が広がり始めた1月や2月は、政府による隔離施設の整備に反対する近隣住民のデモなどに、若者たちが合流して反政府・反中のスローガンを叫んでいた。

 しかし3月に入るとデモは下火になり、下旬には政府が防疫措置として「5人以上」の集会を禁止、デモは事実上封じ込められた。

 状況が変わったのは、新型コロナの感染拡大の勢いが鈍化した4月下旬以降。繁華街のショッピングモールなどに数十人から数百人の若者が集まって、デモのテーマソングを歌ったり、普通選挙の実現などデモの5大要求を訴えたりする活動が増え始めた。取り締まる警察側と衝突する事態も一部で起きている。

 また6月は、百万人参加(主催者発表)の反政府デモから1年を迎える9日など節目の日が多く、デモが多発する可能性がある。

 政府は8日、バーなどの営業再開を認めたものの、集会の規制措置は撤廃せず継続した。ただ、感染拡大の収束傾向を受け、禁止対象を「9人以上」の集会に緩和して、2週間後に改めて検討するとしている。

 中国政府で香港政策を担当する「香港マカオ事務弁公室」は6日、「暴力」は香港の「政治ウイルス」であり、「一国二制度の大敵だ」と強調し、昨年のような混乱に陥らないよう香港側に圧力をかけている。

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