JR西、初の大型一時帰休 1400人、業務激減で 新幹線不振


 JR西日本は8日、新型コロナウイルス感染拡大で業務が減っていることから、約1400人の一時帰休を16日から実施すると発表した。新幹線などの利用激減に伴う業務量縮小を理由に大規模な一時帰休を行うのは発足以来初めてで、当面実施する。休業中の給与は全額支払う。

 JR各社では、北海道と四国は既に一時帰休を実施し、九州も検討を進めている。東日本は「現時点で一時帰休の実施は予定していない」と説明。東海も「現時点で決まっていることはない」とコメントした。

 JR西の一時帰休は、駅員や運転士、車掌、本社や支社の間接部門で働く社員や契約社員ら約1万6900人が対象で、1日当たり約1400人が順番で休みに入る。車両や線路の保守管理の担当者などは対象外とした。JR西の契約社員などを含めた全従業員数は約2万9千人で、過半数が一時帰休を余儀なくされる。一時帰休の日数は職場によって異なる。

 JR西は新型コロナの感染拡大に伴う外出控えを受け、一部の新幹線や在来線特急の運行を取りやめている。ゴールデンウイーク期間(4月24日~5月6日)の山陽新幹線の利用実績は前年同期に比べて95%減、北陸新幹線は97%減になるなど、これまで経験したことがない厳しい状況に陥っている。

 経営面では令和2年1~3月の四半期ベースの連結営業損益が305億円の赤字だった。鉄道だけでなく物販や飲食、ホテルなどの事業も軒並み苦戦している。

 関西の私鉄では、京阪電気鉄道が事務部門などを対象に平日平均100人強で一時帰休を実施している。



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