【フジサンケイグループ広告大賞】味の素　栄養バランス、強さへの第一歩

　メディアミックス部門優秀賞を受賞した味の素の広告は、今年７月２４日から始まる予定だった東京五輪の１年前カウントダウンとして掲載され、「東京２０２０をめざす選手と一緒に、『勝ち飯』メニューを食べよう」と呼びかけた。

　おいしく食べて、健康な体づくりを。五輪出場を目指すトップアスリートたちが笑顔で食事をほおばる姿は、同社が掲げる創業の理念を体現している。

　トップアスリートの栄養とコンディショニングサポートを手がける、「ビクトリープロジェクト（ＶＰ）」を平成１５年から開始。そこで得られた知見と経験は、五輪選手のパフォーマンス向上を目的とした取り組み「勝ち飯」につながり、一般家庭でも取り入れやすいメニューとして発信する普及プロジェクトが動き出した。

　特別変わった料理でなくていい。体づくりには、タンパク質、野菜、汁物を食事に取り入れることが重要だというメッセージは、シンプルで心に響く。広告部クリエイティブグループの原口智さんは「勝ち飯は、トップアスリートが認めた実績がある。これを一般家庭に広めることで、食と栄養に貢献していくことを目指したい」と話す。

　広告には、選手の家族も登場する。レシピが掲載される特設サイトをのぞくと、それぞれの家庭の味の中で、必要な栄養をバランスよく取ることこそが強さへの第一歩なのだとよく分かる。