神奈川県の行政文書を保存したハードディスク(HD)がインターネットオークションを通じて流出した事件で、窃盗罪に問われた情報機器会社「ブロードリンク」の元社員、高橋雄一被告(51)=横浜市=の公判が11日、東京地裁で開かれ、検察側は懲役2年を求刑した。弁護側は執行猶予付きの判決を求めて結審した。判決は6月9日。
高橋被告は被告人質問で改めて起訴内容を認めた上で謝罪。「捨てるのがもったいないため、売ればいくらかになると思った」と話し、計約1900万円を売り上げたと明らかにした。
検察側は論告で「常習的犯行で、転売目的という身勝手な動機だ」と指摘した。
起訴状によると、平成30年6月~19年12月、東京都大田区にある同社施設で、神奈川県庁から流出した18台を含む計51台(計9万8千円相当)のHDなどを盗んだとされる。