菅義偉(すが・よしひで)官房長官兼拉致問題担当相は11日の記者会見で、米ニューヨークの国連本部で昨年開かれた北朝鮮による日本人拉致問題に関するシンポジウムで講演してから11日で丸1年を迎えたことを受けて「引き続き、米国、韓国、中国含む関係国とも緊密に連携しながら、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で行動していく決意に変わりない」と改めて力を込めた。
一方で、菅氏は1年間を振り返り、拉致被害者家族の有本嘉代子さんが今年2月、娘の恵子さん(60)=拉致当時(23)=の帰国を待ちわびながら、再会が実現しないまま亡くなったことに触れ、「ご存命中にご令嬢の帰国を実現できず、痛恨の極みであり、誠に申し訳ない思いでいっぱいだ」と語った。