大阪、京都、兵庫で段階的に休業解除　

　大阪府は１６日午前０時、新型コロナウイルスの感染リスクが低い施設を対象に特別措置法に基づく休業要請などを解除。事業者は府が作った感染防止マニュアルに基づき、順次営業を再開する。大阪府と同じく緊急事態宣言の特定警戒に指定されている京都府と兵庫県も１５日、休業要請を１６日から段階的に解除すると決定した。

　大阪で要請が解除されたのは劇場や映画館、大学、図書館、学習塾など。床面積の合計が千平方メートル以下のパチンコ店やネットカフェなどの遊興施設も含まれる。居酒屋を含む飲食店の営業時間は２時間延長され、午後１０時までとなる。

　これまでクラスター（感染者集団）が発生したライブハウスや屋内スポーツクラブ、接客を伴う夜間営業の飲食店などは対象外。イベント主催者には引き続き開催自粛を要請している。

　大阪府の感染防止マニュアルでは営業を再開する事業者に対し、一定間隔を取った客席の配置や入場制限により密集・密閉・密接の「３密」を避けるほか、マスクの着用や消毒の徹底、キャッシュレスの推進などを求めている。

　京都府は、大学の街で人口当たりの学生比率が高いとして、大学への休業要請を継続。兵庫県は大阪府とほぼ同じ施設を解除の対象とし、１週間の新規感染者の１日平均が１０人以上となれば再び休業を要請する。

　一方、大阪府は１５日、感染再拡大の兆候をとらえ警戒を促す独自の３指標が、いずれも基準値を下回ったと公表した。３指標全てが基準値を超えた場合、休業を再要請する方針。

　３指標と基準値は、（１）感染経路不明者数５人以上（２）感染経路不明者数の前週増加比１以上（３）陽性率７％以上－で、この日は（１）２・４３人（２）０・６５（３）１・４％－だった。（１）～（３）は、いずれも直近１週間の平均値。