新型コロナウイルスが感染拡大する中では原発事故が起きたときに安全な避難ができないとして、福井県の住民ら6人が18日、関西電力の高浜、大飯、美浜計7基(いずれも福井県)の原発運転差し止めを求める仮処分を大阪地裁に申し立てた。
原告側弁護団によると、新型コロナに関連する運転差し止め申し立ては全国初。原発事故時に求められる車やバスの乗り合いによる避難計画について、原告側は新型コロナ対応で避けるべき「3密」が防げないと訴えている。
弁護団の河合弘之弁護士は「感染予防と正反対の環境で、避難は不可能。住民は放射性物質から逃げられず、生命や生活に重大な被害を受ける危険がある」と指摘。住民の一人は「せめてワクチンが開発されるまでは運転を停止すべきだ」と話した。