ソフトバンクグループ(SBG)は18日、令和2年3月期の連結最終損益が9615億円の赤字(前期は1兆4111億円の黒字)になったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で世界的に景気が悪化し、成長の軸としていたファンド事業で投資先の企業価値が大幅に目減りして、巨額損失を計上したことが響いた。
SBGが最終赤字になるのは15年ぶりで、過去最大の赤字幅となった。本業のもうけを示す営業損益は1兆3646億円の赤字(同2兆736億円の黒字)になった。
約10兆円を運用する「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」では、約1兆9千億円もの損失を計上した。投資先の米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズなど上場企業の株価が大きく下落したほか、非上場企業の価値見直しも余儀なくされた。
また、SBG本体による投資でも、支援の一部撤回を表明した米オフィス大手のウィーカンパニーに関連した損失などが出た。