法務省は22日、東京高検の黒川弘務検事長(63)=同日付で辞職=が産経新聞記者2人、朝日新聞社員と賭けマージャンをしたと報じた週刊文春記事についての調査結果を発表した。3人との賭けマージャンは約3年前から月に1、2回程度行われ、帰宅する産経記者のハイヤーに同乗していたことなどを認めた。
調査結果によると、黒川氏は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が出ていた5月1日ごろの勤務時間外に、都内の産経記者の自宅で、記者ら3人とともに飲酒し、賭けマージャンをしたと認定。千点を100円に換算する「点ピン」と呼ばれるレートで行い、参加者の間で1万~2万円程度の現金をやり取りしたとしている。
マージャン終了後は、産経側が手配したハイヤーに記者と同乗して帰宅したが、ハイヤーの料金を支払わなかったことも確認。「検事長の立場にある者として軽率な行為であるとのそしりを免れない」としつつ、「検事長個人のために手配されたハイヤーを利用したものではなく、記者が帰宅するハイヤーに同乗した」とした。
さらに13日ごろの勤務時間外にも、記者宅での同じメンバーによる賭けマージャンに参加。レートは同様に点ピンで、1万~2万円程度の現金をやり取りした上、ハイヤーに同乗して帰宅したとしている。
また、同じメンバーで約3年前から月に1、2回ほど、点ピンのレートで賭けマージャンを行い、ハイヤーに同乗したことも認められるとした。ただ、「具体的な日付を特定しての事実の認定には至らなかった」と結論付けた。
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産経新聞社は記者の取材過程における不適切な行為について調査を進めており、事実関係が確定した段階で紙面などを通じて公表する方針です。